岡崎の12日スタメン出場が有力視されていましたが、
シュツットガルトへの移籍に際して契約期間が清水と重複している上、
シュツットガルト側が清水側をほぼ無視するような形で移籍交渉・入団発表を行った為、
清水側は補償金支払いの申立てを行いました。
岡ちゃんには早く活躍してもらいたいですが、
欧州チ-ムが移籍金0や格安で獲得できる日本人を
Jリーグクラブから強奪していくような姿勢には正直納得できません。
近年Jリーグクラブは日本人が海外移籍をして成長・活躍する事を
日本サッカー界全体を考えて推奨し、クラブの戦力ダウンさえも耐えて
送り出してきましたが、そういう気持ちを踏みにじる様な欧州クラブの態度は
いかがなものかと思います。
Jクラブの主力日本人選手が海外移籍する場合、
移籍金を受け取れない場合には、そっくりそのまま戦力ダウンになり、
赤字補填して代役を獲得するかしかないのが現状です。
基本的に移籍金が発生する現在のサッカー界では、
移籍金0で主力をさらわれるJクラブは戦力ダウンと経営悪化のダブルパンチで
このままの状況が続けば、どんどんJリーグのレベルは衰退していく可能性があります。
主力日本人選手が市場価格と同等の移籍金と引き換えに移籍する場合、
その移籍金をもって代役や海外の同等の選手を獲得できるわけですから、
世界のサッカー界の普通の市場に対等に入っていける環境・制度改革を
早急に進める必要性を感じます。
今の状況は、Jクラブが欧州クラブに無償で生え抜きを提供している、
いわば奴隷的な育成機関だといえます。
自クラブの育成機関には資金を投入して若手を育成しますが、
Jクラブに無償で育成させておいて、奴隷を強奪していくように
当たり前のように選手を連行していく、こんな横行がまかり通っている
欧州サッカー界とJリーグの関係はおかしいとしか言いようがありません。
短期的に日本代表が強くなるとしても、
Jリーグの戦力ダウンは長期的に日本サッカーの弱体化につながる事を見逃せません。
岡ちゃん一人を考えると、こんな問題で足止めされてほしくないのですが、
日本サッカー界やJクラブのこんなに惨めで不公平な立場を鑑みると、
ここでJクラブやJリーグが声を上げなければ、
いつまでもズルズルとJクラブがなめられ主力を無償で強奪される状況は変わらないでしょう。
松坂投手は西武のために莫大な移籍金を獲得できるように配慮しましたが、
Jリーガーにはそんな気概を持った選手が少ない気がして残念です。
海外で活躍できればそれでいい。。
そうかもしれませんが、移籍金0で出て行かれるクラブやサポーターの気持ちも考えてほしいものです。
例えば、海外移籍したい日本人選手はJクラブと複数年契約をしていれば、
必ず移籍金が発生し、その分でクラブがその選手の穴埋めを移籍金を使ってできます。
ところが、海外移籍したい選手からすると、単年契約をしておけば、
移籍金0で獲得できる大売出し銘柄として自分を欧州クラブに売り込むことができ、
さらには海外移籍できなかった場合でも、Jの格上のクラブに移籍金0で買い取ってもらって、
自分の年俸もあげてもらうことができる。海外移籍にも日本代表にも少し近づく。
こういう単年契約をする選手が近年増えていますが、
欧州クラブからも所属選手からも尻にしかれている状況というのは見ていてはがゆいものです。
選手は選手自身の事を考えるのは当然ですし、
欧州クラブもビジネスですから欧州クラブの都合を考えて当然です。
しかし、Jクラブだけがこういう状況というのは、
Jクラブの発展や中小規模のJクラブの発展を妨げる危険性と
サポーターの失望を増長させる一因をはらんでいるのではないでしょうか。
いずれにしても、海外移籍問題はJ・クラブ・選手・サポーターが危機意識とクラブへの愛情をもって
対処していかなければいけない大問題だと思います。
【岡崎移籍に関する記事(移籍規約)】
http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2011/02/14/kiji/K20110214000242550.html
【岡崎移籍に関する清水のコメント】
http://www.s-pulse.co.jp/news/20110213-3092.html
【岡崎移籍に関する記事(田嶋副会長のコメント)】
http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2011/02/14/kiji/K20110214000242570.html